ソニーに応募したとき、2日間のインターン に招待されました。…ただし、それは インターンとは名ばかり のものでした。
20人の学生を5人ずつのチームに分け、「新しいプロダクトを考えて、1週間後にプレゼンしてください」 と指示がありました。その時、私はすぐに気づきました。彼らはスキルを見ているわけではなく、チームワークやリーダーシップを評価しているのだと。そこで、私はリーダーとしてチームを導くことにしました。
チームを成功に導くためにやったこと
やったことは、いくつかの簡単なグループワークと、とにかく仲間を褒めまくったことです。
すると、みんなが一体感を持ち、チームの士気がどんどん上がっていきました。
1週間オンラインで議論を重ね、最終日にプレゼンを実施。
そして… 見事優勝!チームメンバーは大喜びし、私のリーダーシップを称えてくれました。 私は達成感と高揚感でいっぱいでした。
しかし、その直後…
ソニーの幹部の一人 が近づいてきて、こう言いました。
「おめでとう。この褒めてチームを巻き込むマネジメントは確かに効果的だ。
ただし、もう一つのやり方もある。ミスを減らすために厳しく管理し、細かく指示を出して進める方法だ。これもまた、成果を出すやり方の一つだよ。」
その言い方が、妙に引っかかりました。まるで「自分のスタイルを過信するなよ」と言われているようでした。
あれから15年が経ち…
その言葉が本質を突いていたことを実感しています。
同じやり方をしても、人によって反応は異なるということを。
だからこそ、私は2つのマネジメントスタイルを試してきました。
- 優しいマネジメント → 褒めて、コーチングし、主体性を持たせる
- 厳しいマネジメント → ミスをさせないようプレッシャーをかけ、明確な指示を出す
そして、気づいたことがあります。
「厳しいマネジメント」の方が成功率が高いケースが多いことに。なぜか?
それは世界にはリーダーよりもフォロワーの方が多いからです。
それでも、私は「優しいマネジメント」を選ぶ
人を育てる。信じる。褒める。コーチングする。
そうすると、人は自信をつけ、主体的に動けるようになる。
そして、いずれリーダーへと成長していく。
一方で、
厳しくする。ミスばかり指摘する。管理を徹底する。
この方法でも確かに成功はできる。でも、それでは永遠に「指示待ちのフォロワー」 しか生まれません。
どちらの方法でも結果は出る—でも、どちらを選ぶかが重要だ
どちらのスタイルでも、結果を出すことはできます。
しかし、私はリーダーとして、人が成長できる環境をつくる責任があると思っています。
そして、人が楽しく、前向きに働ける組織を作りたい。
だから、私は 「優しいマネジメント」 を選びます。
トップダウンではなく、ボトムアップを。