チームに十分なリソースやサポート、コーチング、そして自主性を与えれば、全員が素晴らしい成果を出せると思いますか?私もかつてそう考えていました。しかし、実際にはそれだけでは足りません。
成功を生む鍵は、「考え方」と「リソース」の組み合わせにあります。適切な条件を用意するだけではなく、社員の考え方がその成果を大きく左右するのです。
考え方と条件の4つのパターン
これまでの経験から、以下のようなパターンを見てきました:
- 正しい考え方 + 良い条件 = 素晴らしい成果
- 正しい考え方 + 悪い条件 = 普通の成果
- 間違った考え方 + 良い条件 = 自分を追い込む結果
- 間違った考え方 + 悪い条件 = 苦情と停滞
条件が整っていても、それを生かせるかどうかは考え方次第です。一方で、適切な考え方を持つ人材は、悪条件の中でも一定の成果を上げることができます。
過剰なサポートが招くリスク
リソースやサポートを全て与えられたとき、なぜか人は前進を止めてしまうことがあります。以下のような状況が生まれることも珍しくありません:
- 目標達成への努力が減少
- 未達成や失敗の言い訳を探す
- 自分が役立たずだと気づかれないように怯える
- 降格や批判への恐怖心が高まる
必要なものが揃いすぎると、挑戦意欲が失われ、結果として自分を追い込んでしまうことがあります。
大学で学んだ「自信」の重要性
私の大学時代に、ある教授が印象的な学生選抜基準を持っていました。彼のクラスには、裕福な家庭や良い家柄の学生が多く集まっていました。私はブラジルの田舎から来た一般家庭の出身で、その中で自分は異質だと感じていました。
その教授に「どういう基準で学生を選んでいるのか?」と尋ねたとき、衝撃的な答えが返ってきました。
「学生を選ぶ基準は経歴じゃないよ。自分が何かを成し遂げられる、という自信を持っているやつを選ぶんだ。家庭の影響かもしれないし、有名校の教育の結果かもしれないが、それ自体は関係ない。彼らは、自分が達成できる、という事について強い自信を持っているから、ただそうしているんだ。」
この言葉は、私の考えを大きく変えました。成果を生む原動力は、「自分ならできる」という確固たる自信にあるのだと気づいたのです。
考え方の違いがもたらす影響
一方で、自分に自信を持てない人や、世界に対して疑念を抱く人は、職場でのパフォーマンスが低下する傾向があります。以下のような特徴が見られることもあります:
- 自分を過小評価し、周囲に劣等感を抱く
- 他人と比較して自己否定を繰り返す
- 周囲の意図を疑い、ネガティブに解釈する
こういった考え方を持つ社員がいると、チーム全体のパフォーマンスや雰囲気に悪影響を及ぼします。
考え方を重視したチームづくりのすすめ
リソースやサポートが必要なのは間違いありません。しかし、それだけでは十分ではなく、「正しい考え方」を持つ社員を育てることが、リーダーとしての重要な役割です。
社員の考え方に注目し、自信を持って挑戦できる環境を整えることで、チーム全体の成果を最大化することができます。この教訓を、日々のチームづくりにどう活かせるか、考えてみてください。